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ロレンツォ・カッシ来日記念イベントフォトレポート

2019/9/7(土)にクロサワバイオリンお茶の水店にて開催いたしました「ロレンツォ・カッシ来日記念イベント」にご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回ご来場いただけなったお客様にもお楽しみいただけるよう、当日の様子をほんの一部ですがお届けいたします。

【1】レクチャー&デモンストレーション

・製作工程解説

ロレンツォ・カッシ本人によるスライドを使用しての楽器製作工程の解説をいたしました。

まず「製作している楽器の木材をどこでどのように採取しているのか」という説明から始まり、楽器のスクロール(ネック)から表板、横板、裏板、f字孔、楽器内部、バスバー、パフリング、下ナット、魂柱に至るまでほぼすべてのパーツのそれぞれにどのようなこだわりを持って製作しているのかをわかりやすく説明していくカッシ。
日頃見ることのできない楽器の内部やスクロールの影、裏側のカービングなど、演奏するだけなら気にならないところですが、彼はそんな細部まで考えつくし、製作していると語ってくれました。
彼の作り出す楽器の美しさの理由がとてもよくわかる解説でした。

・製作実演

ハンドカービングでの製作の一部をカッシ本人が実演いたしました。

今回実演していただいたのはスクロールの片側の成形です。
おわかりいただけますでしょうか?
最初はまだ「木材」と呼べるような状態でしたが、驚くほどの早さ(約20~30分程度)で美しいスクロールの形へ・・。
お茶の水店常駐の製作家(リペアスペシャル・アドバイザー)のトマゾ・プンテッリも彼の作業のスピード、正確さ、美しさを絶賛しておりました。

【2】楽器無料点検・調整会

カッシ製作楽器のオーナー様向けに無料点検・調整会を開催いたしました。

今現役で活躍しているお客様の楽器を真剣な表情で点検・調整しているカッシ。
時にはお客様の演奏を聴き、時には自分で音色を確かめながら丁寧に仕上げておりました。

9/8(日)には大阪梅田店でも同様にイベントを開催いたしました。

 大阪梅田店の製作実演ではお茶の水店で削ったスクロールの反対側を削っていました。イベント中(2日合わせて1時間弱程度)で美しいスクロールの形にするという、現役製作家の腕前を目の前で見ることのできる大変貴重な体験でした。
 オーナー様対象の点検・調整会ではお客様の楽器を嬉しそうに点検するカッシが印象的でした。オーナー様も、また製作者である彼にとっても、非常に有意義なひとときとなったのではないでしょうか。
 終演後、ご来場いただいたお客様はレクチャーで紹介のあった内容を確認していたり、カッシの製作楽器を真剣な表情で眺めていたりと、様々にお楽しみいただいておりました。

大阪梅田店でも大変ご盛況いただき、誠にありがとうございました。

製作家プロフィール

Lorenzo Cassi(ロレンツォ・カッシ )
1974年生まれ。フランチェスコ・ビソロッティの弟子であった彼は現在イタリアにおいて、その作品が入手困難な製作家のひとりです。
彼の作り出す楽器は音色・造形、その全てが美しく圧倒的な完成度の高さを誇っています。