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イタリアの名工”Francesco Bissolotti”【大阪梅田店】

 フランチェスコ・ビソロッティは イタリア弦楽器製作界の巨匠として世界でも著名なバイオリンメーカーの一人として知られています。世界各国の演奏家が彼の作品を愛用しています。ピエトロ・スガラボットやオルナーティ、ガリンベルティなど、当代一流の師匠の薫陶を受け、ストラド期以来の端整な製作方法を遵守する仕事を心掛けました。
伝統的なクレモナスタイルの研究を重ね、ストラディヴァリの伝統技法により製作された楽器を世に残し2019年1月31日 その生涯に幕を下ろしました。

現在、大阪梅田店にはフランチェスコ・ビソロッティの1980年代、2000年代、2010年代の3作品のバイオリンが展示されております。それらの作品をフランチェスコ氏の歴史を交えてご紹介させて頂きます。

フランチェスコ・ビソロッティ:プロフィール

1929年 クレモナ北西部ソレジーナに生まれる。アマチュアのバイオリニストでもあったフランチェスコのもともとの仕事は彫刻や象嵌細工を中心とした木材に関する専門職人であった。仕事の傍らバイオリンと音楽の勉強を熱心に行う。
1957年 クレモナのバイオリン製作学校に入学。担当講師はピエトロ・スガラボット。
1958年 サッコーニとの重要な出会いを果たす。
1960年初頭 オルナ―ティ、ガリンベルティが指導する修復コースに通う。(オールド楽器に関する教育を受ける)
1961年 製作学校を卒業。製作学校木工工房の教師となる。(70年-83年弦楽器製作の講師を担当)
1962-72年 サッコーニと共にストラディヴァリの研究を進める。
※サッコーニは後に”The Sectes of Stradivari”を出版。
1980年 ヨーロッパ巡回展示会「伝統的な弦楽器製作法」を実施。
1983年 製作学校退官
以降は製作家としてクレモナの街で製作を続ける。
2019年 1月31日クレモナにて逝去。

I:Francesco Bissolotti Cremona,1989

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なぜ、フランチェスコ・ビソロッティがクレモナの「正統派」なのか。

イタリア「クレモナ」は、300年以上も前からアマティ始め、ストラディヴァリやガルネリなどの世界的に著名な弦楽器製作家を多数輩出してきました。
ストラディヴァリの研究も行っていたフランチェスコは長い弦楽器製作の歴史の中で多様化してきた製作技法から、改めてストラディヴァリ当時の製作技法を忠実に守り製作活動を行いました。

製作学校入学当初の講師であったピーター・タターの後任として赴任したピエトロ・ズガラボットが「内型」と「カッサキウザ」のクレモナの古典方式による製作技法を 指導の一つに取り入れました。※内型⇔外型、カッサキウザ⇔カッサアペルタ
更に、サッコーニと共にクレモナのバイオリン博物館に保管をされていた「ストラディヴァリの道具などの遺品コレクション」の研究・再整理を成し遂げました。この研究からのちにサッコーニは「The Secrets of Stradivari」の出版を行います。
10~15年に及ぶ、サッコーニとの研究がフランチェスコに大きな影響を与えたことは容易に想像が出来ます。
事実、これら古典的製作技法を忠実に守り製作活動を続けてきたからこそ「正統派」と呼ばれることとなった所以でもあります。

★インタビュー:「内型・外型の違いはなんですか?」
※昨年、12月に大阪梅田店にてフランチェスコの長男マルコと三男ヴィンツェンツォを招いたイベントを行いました。
アンサー:ヴィンツェンツォは内型のことを「クレモネーゼスタイル」と呼んでおり、内型と外型とでは製作手順が違い(ブロック材・横板の組み上げ)、大きな違いは内型はオリジナリティがある楽器が製作できるとのことです。

II:Francesco Bissolotti Cremona,2002

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フランチェスコ・ビソロッティに関わる製作家たち①

◆ピエトロ・ズガラボット:ミラノのレアンドロ・ビジャッキのために働いていたガエタノの息子。ビソロッティのクレモナ製作学校時代の教師。⇒クレモナの古典的手法を指導に取り入れる。

◆シモーネ・フェルナンド・サッコーニ:主にニューヨークのウーリッツァーにて働く。1920年代にジュゼッペ・フィオリーニと出会い共同作業を行った。1962年~1972年にかけて夏の数か月をクレモナで過ごし、ビソロッティ工房で働いた。⇒ストラディヴァリのコレクションの研究・整理。

◆ジュゼッペ・フィオリーニ:ボローニャの製作家。ドイツやローマなどでも活動を行う。楽器コレクターであったサラブエ伯爵の「ストラディヴァリの道具等の遺産」を引き継ぐ。後にクレモナ市に寄贈される。⇒サッコーニ、ビソロッティのストラディヴァリの研究につながっていく。

◆ジュゼッペ・オルナティ/フェルディナンド・ガリンベルティ:
両者ミラノのレアンドロ・ビジャッキの流れを代表する製作家。1960年代にクレモナの製作楽器で教鞭をとり、ビソロッティ・スクロラベッツァ・モラッシに大きな影響を与えた。

III:Francesco Bissolotti Cremona,2011

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フランチェスコ・ビソロッティに関わる製作家たち②(後世)

フランチェスコ・ビソロッティのもとで研鑽を積んだ製作家

◆フランチェスコ・ビソロッティの息子たち
長男:マルコ・ビソロッティ
次男:マウリツィオ・ビソロッティ
三男:ヴィンツェンツォ・ビソロッティ
四男:ティツィアーノ・ビソロッティ
◆ロレンツォ・カッシ
◆ピエロ・ヴィルディス
◆エリーザ・ガボアルディ
◆ルカ・パスケット
◆ドーン・ハダード

フランチェスコ・ビソロッティにまつわる小ネタ集

◆1970年以前の作品には製作学校の講師であったズガラボットと同じニスを使用し、それ以降は毎作品でトライをしていた。
◆ハリウッド俳優アンソニー・クインが映画「ストラディヴァリ」出演の為、ビソロッティにアドバイスを受けていた。
◆息子のヴィンツェンツォによるとフランチェスコはトータルで600-700本程度の楽器を製作していた。息子の目線から1年365日毎日仕事をしていたとのこと。
◆材はカウントが出来ないくらい所有している。良い材が見つかるとすぐに買ってしまったらしい。